尿路結石症(腎結石)


<原因と症状>

  最も多い原因の一つ、ストルバイト結石の原因は、ほとんどのケースが細菌性膀胱炎などの尿路感染症です。他にはマグネシウム・カルシウム・リン酸などを過剰に含む食事の摂取や、水分摂取量の減少、遺伝的な要因などがあります。

  並んで多い原因がシュウ酸カルシウムによる結石です。こちらもマグネシウム・カルシウム・リン酸などが原因となる他、水分摂取量の減少、遺伝的な要因によって起こります。

症状は、第一段階として、何度もトイレに行く(用を足そうとする)が一回の尿の量が少なかったり、排尿時の姿勢がいつもと違ったり、痛がったりします。更に進行すると血尿が出たり、逆に尿がまったく出なくなったりします。直ちに病院で治療しないと、命に関わる恐れがあります。

尿道結石症は腎臓、膀胱、尿道、尿管などの尿路系に腎臓や膀胱で作られた結石が沈着、または詰まってしまう病気です。

 
<治療の方法>

ストルバイトが原因の場合は食事療法により、尿を酸性にして、結石を少しずつ溶かして様子を見ますが、重度の場合や、尿道が確保できない場合は外科手術になります。

  シュウ酸カルシウムが原因の結石は、尿路にできた結石を手術で取り除く方法が一般的です。
予防のためには、ミネラル分の摂取量を制限し、水分をたっぷりとるようにしましょう。

予防するためには毎日の食事の管理が大切になります。まず過剰なご飯やおやつを与えるのは控えましょう。
必要以上に摂取させた余剰分が尿中に混ざって、結石を始め、さまざまな病気を招く恐れがあります。

  水分摂取量の原因も尿結石症の原因の一つなので、日頃から水分を必要な時にいつでも飲める環境を整えてあげる事も重要です。ドライフードを与えているのであれば、手作り食(生食)か、またはウェットフードに切り替えてあげましょう。
また、再発の心配等があるなら、ビタミンDとビタミンCの過剰摂取を避けたり、尿を酸性にするタンパク質や カルシウム、ナトリウムを制限した食事を与える事も重要です。

上述しました通り、軽度のものであれば食事療法や簡単な手術で済みますが、重度になってしまうと場所にもよりますが最悪開腹手術する事もあります。
この病気だけではなく、常日頃から愛犬に目を向けて、行動や食事、便、しぐさ等に変化があった場合にはすぐに気づけるようにしてあげましょう。


関連情報1 「「腎盂腎炎
<原因と症状> 腎盂腎炎は尿路から感染する細菌が原因の病気です。初めは尿路に感染し、それが腎組織から送られてくる尿と共に腎盂まで広がって、炎症を起こし ます。 急性腎盂腎炎の場合は、急性の場合は食欲低下、発熱や嘔吐、腹部の痛み臭いの強い濁った排尿、血尿、多飲多尿という気づきやすい症状が見られます。膀胱炎と同...
関連情報2 「ネフローゼ症候群
<原因と症状> ネフローゼ症候群の原因は様々ありますが、主に糖尿病や白血病、感染性疾患、うっ血性心不全、そして他の腎臓病に起因するものです。   症状は、タンパク尿、低タンパク血症、高脂肪血症が起こったり、体のむくみが見られたりします。    糸球体の基底膜にトラブルが生じて、尿中にタンパク質が漏れ...

スポンサード リンク