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腎臓病の犬におやつは「選び方次第」で与えて大丈夫
腎臓病と診断された愛犬に「もうおやつは絶対ダメ?」と悩む飼い主さんは多いでしょう。
結論から言えば、おやつは完全禁止ではありません。
ただし、普通のおやつの多くは高たんぱく・高リン・高ナトリウムで腎臓に負担をかけてしまいます。
正しく選んで量を調整すれば、おやつは犬の楽しみであり、食欲維持や生活の質向上にも役立つのです。
腎臓病の犬におやつを与えるときの基本ルール
腎臓病の犬におやつをあげる際は、以下の基本ルールを守ることが重要です。
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成分に注意する:高たんぱく・高リン・高ナトリウムは避ける
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与えすぎない:1日の総カロリーの10%以内にとどめる
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主食を優先:療法食の食欲を落とさないタイミングで与える
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体調を見ながら少量ずつ:急な嘔吐や下痢があればすぐ中止
👉 おやつは「楽しみ」ですが、栄養管理の一部として意識することが大切です。
腎臓病の犬に避けるべきおやつ
腎臓に負担をかける成分が多いおやつは基本的にNGです。
高たんぱくなおやつ
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牛肉ジャーキー
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鶏ささみスティック
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魚を使った乾燥おやつ
👉 たんぱく質は腎臓の負担になりやすいので注意。
高リン・高ナトリウムのおやつ
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チーズ、乳製品系のおやつ
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人間用の食べ物(ハム・ソーセージなど)
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塩分入りビスケット
👉 「一口だけだから」と与えるのは危険です。
腎臓病の犬におすすめのおやつ
市販の療法食対応おやつ
腎臓サポートフードを販売するメーカーは、腎臓病犬向けのおやつも用意しています。
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低リン・低ナトリウム設計
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嗜好性が高く食欲維持に役立つ
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獣医師推奨のものも多く安心
例:ロイヤルカナン腎臓サポートトリーツ、ヒルズk/dトリーツ など
野菜や果物(少量)
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かぼちゃ(ふかして小さくカット)
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さつまいも(蒸してペースト状に)
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にんじん(柔らかく茹でてスティック状)
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リンゴ(種を除いて薄くスライス)
👉 果物は糖分があるのでほんの少量にとどめましょう。
手作りおやつ
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さつまいもクッキー:さつまいも+米粉を混ぜて焼く
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にんじんスティック:茹でて冷ましたにんじんをそのまま与える
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米粉パンケーキ:卵や砂糖を使わず、水と米粉だけで焼く
👉 手作りなら塩分・添加物ゼロで安心。ただし必ず獣医に確認しながら与えること。
腎臓病のおやつを与えるときの工夫
タイミングを工夫する
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療法食を食べたあとに少量あげる
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トレーニングやスキンシップのご褒美に活用
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夜の食欲が落ちる子には寝る前に少しだけ
量を管理する
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体重1kgあたり数グラム程度を目安に
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1日のカロリーの10%を超えないようにする
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大きなおやつは小さくカットして少しずつ
モチベーション維持に使う
腎臓病で食欲が落ちた犬も、「おやつだけは食べる」ことがあります。
その場合、おやつで食欲スイッチを入れてから療法食を与えるという工夫も有効です。
飼い主が抱えやすい悩みと解決法
「おやつをやめるのはかわいそう」
→ 完全に禁止する必要はありません。 選び方次第で愛犬の楽しみを守れます。
「食欲が落ちてごはんを食べない」
→ 食欲維持のために少量のおやつを上手に取り入れるのは有効です。ただしごはんより先に与えないこと。
「おやつをあげすぎてしまう」
→ 1日の摂取量をグラムで管理しましょう。冷蔵庫やキッチンに「今日のおやつ分」を小袋で用意しておくのがおすすめです。
獣医に相談すべきケース
次のような状況では必ず獣医師に確認してください。
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腎臓の数値(BUN、Cre、SDMA)が悪化している
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嘔吐・下痢が続く
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水を飲む量が極端に増減した
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合併症(高血圧や心疾患)がある
👉 独自判断でおやつを続けるのは危険。定期的な検査と並行して管理することが大切です。
おやつは「正しい選び方」で腎臓病ケアの味方になる
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腎臓病でもおやつは完全禁止ではない
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高たんぱく・高リン・高ナトリウムは避ける
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市販の腎臓サポートおやつや野菜・手作りを活用
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量は1日のカロリーの10%以内
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不安なときは必ず獣医に相談
「楽しみを奪う」ではなく「健康的に楽しませる」
これが腎臓病犬におやつを与える正しい考え方です。
まとめ
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腎臓病の犬におやつはOK。ただし選び方が重要
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NG:ジャーキー・チーズ・塩分の多い食品
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OK:腎臓対応おやつ・野菜・果物・手作り少量
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与えるルール → 1日のカロリーの10%以内
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体調や数値に変化があれば必ず獣医に相談


