当サイトは犬の「腎臓病」主に「腎不全」にテーマを絞り、腎臓病・腎不全の治療や対策について考えていくサイトです。腎臓病対策には何があるのか、果たして治療はどこまで有効なのか。真剣に考えて行きたいと思っています。
犬の腎臓病の基礎知識

犬の腎臓病なのに水を飲まない?原因と対策ガイド

腎臓病の犬は水を飲まないと危険

腎臓病の犬にとって水分摂取は命を守る最重要ポイントです。
腎臓は老廃物を体外に排出する臓器ですが、その働きが弱まると体内に毒素が溜まりやすくなるため、水分を十分に摂らせることが不可欠になります。

しかし、「腎臓病なのに水を飲まない」状態が続くと、脱水や尿毒症のリスクが高まります。
そのため、原因を突き止めて早めに対応することが飼い主の最優先課題です。


なぜ腎臓病の犬が水を飲まなくなるのか

脱水ではなく「体調不良で飲めない」ケース

腎臓病が進行すると、

  • 吐き気や食欲不振

  • 体のだるさ

  • 口の中の不快感(口臭や口内炎)
    などが出てきます。
    このため、飲みたくても飲めない状態になっていることがあります。

環境や飲み水の影響

  • 水の器が汚れている

  • 水がぬるい、または冷たすぎる

  • 置き場所が気に入らない
    こうした環境要因でも犬は水を避けることがあります。

投薬や治療の影響

薬の副作用や治療の影響で一時的に飲水量が減るケースもあります。
急激に飲まなくなった場合は獣医に確認が必要です。


水を飲ませるためにできる工夫

飲みやすい環境を整える

  • 新鮮な水をこまめに交換する

  • 複数の場所に水皿を置く

  • 飲みやすい高さの器を使う

フードで水分を補う

  • ドライフードをふやかす

  • ウェットフードやスープを取り入れる

  • 低脂肪の無塩スープや犬用ミルクを活用

器や飲み方を変えてみる

  • 流水型の給水器(自動給水器)を使う

  • 広口のボウルで飲みやすくする

  • 冷たすぎない常温水を与える


自宅でできる応急対応

もし水を飲まない時間が続く場合は、脱水チェックをしてみましょう。

  • 首の皮をつまんで戻りが遅い → 脱水の可能性

  • 鼻や口の中が乾燥している → 要注意

  • 元気がなく、ぐったりしている → 危険信号

このような場合はすぐに動物病院へ
腎臓病の犬は皮下輸液(点滴)で水分補給を行うことが一般的です。


獣医に相談すべきタイミング

次のような状況は自己判断せず受診してください。

  • 24時間以上水を飲まない

  • 嘔吐や下痢が続いている

  • 尿が極端に少ない、または出ていない

  • 急に元気がなくなった

腎臓病の犬にとって「水を飲まない」は命に直結するサインです。
迷ったら早めに病院へ行きましょう。


水を飲まないときの行動指針

  • 原因を探る(体調・環境・薬の影響)

  • 工夫して飲ませる(器・温度・フードで水分補給)

  • 脱水が疑われたら即病院へ

腎臓病は「水分管理」が命を左右する病気です。
飼い主ができることは、小さな変化に気づき、すぐに行動すること


まとめ

  • 腎臓病の犬が水を飲まないのは危険なサイン

  • 吐き気・口内炎・環境要因・薬の副作用などが原因

  • 新鮮な水・ウェットフード・自動給水器などで工夫を

  • 脱水が見られたら即受診を

  • 早めの対応が寿命を延ばすカギ