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腎臓病のよくある質問

腎臓病で吐くのはなぜ?起きやすい原因と家庭での対処|飼い主さんが知っておきたいことすべて

愛犬が嘔吐すると、飼い主さんは胸が締め付けられるような不安に襲われます。
特に腎臓病を抱えている犬の場合、
「病気が悪化しているの?」
「すぐに病院に連れていくべき?」
と心配が増し、気持ちが落ち着かないことも多いでしょう。

腎臓病の犬に嘔吐が見られるのは珍しいことではありません。
ただし、理由を正しく理解し、日常的にできる観察やケアを知っていると、必要以上に焦らず、愛犬に適切なサポートをしてあげられます。

この記事では、以下について解説します。
・腎臓病で吐く理由
・特に起きやすい原因
・家庭でできる対処
・様子を見て良いケース/見てはいけないケース
・受診時に役立つチェックポイント

腎臓病と向き合う飼い主さんに、安心と判断材料を届けられたら幸いです。

なぜ腎臓病の犬は吐きやすい?根本的な理由

腎臓病で吐く原因はひとつではありません。
複数の要因が重なり合い、嘔吐につながることが多いため、
「吐く=悪化」
と決めつける必要はありませんが、一方で注意すべきサインでもあります。

ここでは“体の中で起きていること”をわかりやすく見ていきます。


老廃物(尿毒素)が体に溜まってしまうため

腎臓は、体にとって不要な老廃物を尿として外に出す「フィルター」のような役割を担っています。
腎機能が落ちてくると、このフィルター機能が弱まり、老廃物が血液中に残りやすくなります。

これがいわゆる尿毒素の蓄積につながり、

  • 吐き気

  • 食欲不振

  • 元気の低下

といった症状が現れやすくなります。

特に血液検査の

  • BUN(尿素窒素)

  • クレアチニン
    が上がっている時は嘔吐関連の症状が出やすいとされています。


胃が荒れやすく、胃酸が過剰になりやすい

腎臓病の犬の多くは、胃腸がデリケートになります。

老廃物の影響に加え、体のバランスが崩れることで 胃酸が増えたり、胃粘膜が荒れたりしやすい 状態になります。

そのため、

  • 黄色い液体を吐く(胃液)

  • 朝方に吐く

  • 空腹が長いと吐く

という症状が出ることもあります。

これは腎臓病の犬に比較的よく見られるタイプの嘔吐です。


脱水になりやすいため

腎臓病になると、腎臓は尿を濃縮する力が弱くなり、
おしっこが大量に出る → 体が脱水気味になる
ということが起こりやすくなります。

脱水が進むと胃腸の動きが鈍り、吐き気や食欲低下を起こすことがあります。

例えるなら、
“胃がカラカラの砂漠になったような状態”
と想像するとイメージしやすいかもしれません。


電解質バランスや体のpHが乱れる

腎臓は、体の酸性・アルカリ性のバランスを整える役割も持っています。
腎機能が落ちると、このバランスが乱れ、嘔吐を引き起こす原因にもなります。

これは身体内部のより深い変化で、飼い主が外から見て判断することは難しい部分ですが、検査でわかる重要なポイントです。


投薬や治療の影響で一時的に吐くことも

腎臓病で飲む薬の中には、胃に負担がかかるものもあります。
飲み始めや体調によって一時的に吐くことがあるため、
「薬が合わないのかな?」
と不安になることもあります。

ただし、薬の調整は必ず獣医師と相談しながら進めることが必要です。


家庭でできる対処法|“治す”のではなく“楽にする”ために

腎臓病そのものによる嘔吐は、家庭だけで根本的に治すことはできません。
しかし、愛犬が楽になるための工夫はたくさんあります。

ここでは、様子を見ても大丈夫な状況を前提にした「家庭でのケア」を紹介します。


吐いた直後は無理に食べさせず、少し休ませる

胃が荒れた状態で無理に食事をさせると、さらに吐いてしまうことがあります。
数時間は消化器を休ませ、静かに過ごさせてあげましょう。


食事は“少量×回数増”へ

胃に負担をかけないため、

  • 一度の量を少し減らす

  • 1日2回→3〜4回に分ける

などの工夫が効果的です。

腎臓病の犬は空腹で吐くことも多いため、
“胃を空っぽにしすぎない”こともポイントです。


フードの形状を変えて食べやすくする

例えば、

  • ウェットを混ぜる

  • お湯でふやかす

  • 少し温めて香りを立たせる

  • なめらかなペースト状にする

など、軽いアレンジで食欲が戻ることがあります。


水分補給の工夫で脱水を防ぐ

脱水は嘔吐の原因にもなるため、水分ケアはとても重要です。

  • 水飲み場を複数置く

  • スープ状のご飯にする

  • 低濃度の犬用スープを少し混ぜる

  • 新鮮な水をこまめに交換

などが有効です。


すでに処方されている胃薬がある場合は、それを使う

動物病院で胃薬を処方されている場合は、自己判断で量を変えずに使うことが大切です。
効果が出にくい時は獣医師に相談し、薬の種類や方法を調整してもらうこともできます。


様子を見てもよいケース・見てはいけないケース

腎臓病の犬は「少し吐く」こと自体は珍しくありません。
しかし、危険な状態の可能性もあるため、見極めが非常に大切です。


◎ 家庭で様子を見てもよいケース

  • 1回だけ吐いた

  • 吐いた後、食欲が戻っている

  • 水も普通に飲む

  • 元気がある

  • いつも通り歩ける

こうした場合は、短時間で改善することもあります。


✖ すぐに受診した方がよいケース

以下のような症状がある場合、 早急な診察が必要です。

  • 何度も吐く

  • 水を飲んでもすぐ吐く

  • 明らかにぐったりしている

  • 食欲が1日以上戻らない

  • 吐いたものに血が混じる

  • 下痢や発熱を伴う

  • 呼吸が荒い

  • 嘔吐が数日続く

腎臓病の犬での嘔吐は、
悪化の早期サイン
であることも少なくありません。

迷ったときは、電話で病院に相談することが安心です。


嘔吐があった時に記録しておくと役立つこと

病院へ行く場合、次の情報を伝えると獣医師の判断がより正確になります。

  • 吐いた時間・回数

  • 吐いたものの色や量

  • 食べた直後か、空腹の時か

  • 水分の摂取量

  • おしっこの量や色

  • 元気の有無

  • 現在飲んでいる薬

  • 直前に変えたフードの有無

これらの情報は「嘔吐の原因」を特定する大事なヒントになります。


吐くことは珍しいことではないが、見守りが重要

腎臓病の犬が吐く理由には、

  • 尿毒素の蓄積

  • 胃粘膜の荒れ

  • 脱水

  • pHバランスの乱れ

  • 投薬の影響

など、複数の要因が絡み合っています。

1回だけの嘔吐で元気がある場合は、家庭のケアで様子を見られることもありますが、
繰り返し吐く・元気がない・水すら吐く
といった場面では早めに受診することが大切です。

愛犬の変化に気づいてあげられるのは、毎日そばにいる飼い主さんだけ。
心配な時はためらわず、専門家のアドバイスを頼ってくださいね。

あなたの愛犬が、少しでも穏やかに、安心して過ごせますように。