当サイトは犬の「腎臓病」主に「腎不全」にテーマを絞り、腎臓病・腎不全の治療や対策について考えていくサイトです。腎臓病対策には何があるのか、果たして治療はどこまで有効なのか。真剣に考えて行きたいと思っています。
犬の腎臓病の自然療法

犬の腎臓病における鍼灸

犬の腎臓病は進行性の病気で、完治は難しいとされています。治療の基本は食事療法・薬物療法・点滴療法ですが、補助的な治療として「鍼灸(しんきゅう)」を取り入れる動物病院も増えています。鍼灸は東洋医学の一つで、体のツボを刺激することで血流や代謝を整え、自然治癒力を高めることを目的としています。ここでは犬の腎臓病における鍼灸療法の役割や効果、注意点について詳しく解説します。


鍼灸療法とは?

鍼灸は古代中国から伝わる伝統的な治療法で、「鍼(はり)」と「灸(きゅう)」によってツボを刺激し、体内の気・血・水のバランスを整えることを目的としています。近年では動物医療にも応用され、腎臓病を含む慢性疾患のサポート療法として利用されています。


犬の腎臓病における鍼灸の役割

  • 血流を促進し、腎臓の代謝をサポート

  • 食欲不振や倦怠感の緩和

  • 免疫機能の調整

  • 痛みや不快感の軽減

  • ストレスを軽減し、リラックス効果を与える

鍼灸は腎臓病の進行を止めるものではありませんが、体全体のバランスを整えることで生活の質を高める効果が期待されます。


犬の腎臓病で用いられる主なツボ

  • 腎兪(じんゆ):腎臓の働きをサポートするとされる背中のツボ

  • 関元(かんげん):体力回復や代謝促進に用いられる腹部のツボ

  • 三陰交(さんいんこう):泌尿器系や血流改善に関わるツボ

  • 足三里(あしさんり):全身の免疫力や消化器の働きを高めるとされるツボ

これらのツボを鍼や灸で刺激することで、腎臓や全身の健康をサポートします。


鍼灸療法のメリットとデメリット

メリット

  • 副作用が少なく、自然な方法で体を整えられる

  • 食欲や元気が回復するケースがある

  • 薬や点滴治療と併用しやすい

デメリット

  • 即効性がないため、継続が必要

  • 犬によっては鍼や灸を嫌がることがある

  • 獣医鍼灸師など、専門家による施術が必須


鍼灸を行う際の注意点

  • 必ず獣医師、または動物鍼灸の専門家に施術を依頼する

  • 自宅で自己流で行うのは危険

  • 基本治療(食事療法・薬物療法・点滴療法)の代替にはならない

  • 効果には個体差があり、長期的な視点で取り組むことが大切


飼い主がよく抱く質問

鍼灸だけで腎臓病は治りますか?

治せません。基本治療と併用することで補助的な効果を発揮します。

犬が鍼を怖がらないか心配です。

細い鍼を使うため痛みは少なく、リラックスして受けられる犬も多いです。ただし個体差があります。

どのくらいの頻度で通えばいいですか?

週1回程度から始め、状態を見ながら調整することが一般的です。


まとめ

犬の腎臓病における鍼灸は、血流促進や免疫力の調整を通じて生活の質を高める補助療法です。

  • 腎兪・関元・三陰交・足三里などのツボが用いられる

  • 食欲不振や倦怠感の緩和に役立つ可能性がある

  • 副作用が少なく安全性が高いが、専門家による施術が必須

  • 基本治療と併用することで愛犬の健康をサポート

鍼灸は愛犬の体をやさしく整え、腎臓病との長い付き合いを支える一助となる可能性があります。